Focus notes

幸せに生きるためには、戦略的コミュニケーション技術が必要なのです。

名刺交換という文化

おはようございます。股関節捻挫の影響で当分右足を引きずりながら生活する事が確定し、嫁に「腹立つ」と言われて唖然としている雑談課長です。

 

さて、今日は仕事上でのコミュニケーションの入り口でもある「名刺交換」について、書いてまいります。

 

名刺交換の歴史

そもそも名刺の起源は中国だと言われています。すでに7~10世紀(唐の時代)の書物にも登場しています。当時は訪問先が不在のときに木や竹の札に自分の名前を書き、戸口に刺して訪問したことを知らせていました。その木や竹の札を「刺」と呼んでいたとから「名刺」という呼称となったのです。

アメリカで名刺(「Calling
Card」または「Visiting Card」)の始まりは南北戦争(1861-1865)の後にきた好況時代に、お金持ちの人たちが社交のために使い始めました。つまり当時の名刺とは、お金持ちのステイタスでもあったのです。第一次世界大戦(1914-1918)以前のマナーを記した書物には名刺に使う書体、書き方、使い方、更には独身の男性が女性に名刺を渡してもよいかどうか、独身の女性は外出時には何枚名刺を持ち歩くべきなのか、などまで詳しく書かれてあります。社交のために使われていた名刺がビジネスにも使われるようになったのは20世紀半ば頃からです

日本で名刺が使われるようになったのは19世紀、江戸時代からです。和紙に墨で名前だけを手書きしたもので、日本でもまた訪問先が不在のときに、訪問したことを知らせるために使われていました。現代の形に近い印刷された名刺を使うようになったのは幕末開国(1860年代)の頃からです。自分の名前の上に紋所が入り、使い方も役人たちが外国人と接するために使うようになりました。明治時代(1868-1912)以降にはもっと盛んに使われるようになり、鹿鳴館時代(1851-1854)には日本の社交界でも必需品となりました

出展:めいし堂【めいし堂|名刺の歴史】名刺の始まりをご紹介

 

やはり。といった感じですね。様々なお作法を無意味と切り捨てるつもりは毛頭ありませんが、やはり名刺交換して挨拶。というのは起源から考えると不自然(アメリカがやり始めた遊び)ですし、訪問を伝える為のものなら、両面印刷は駄目ですね。(用件の裏書きが出来ない)

 

なぜこんな話をするのかと言うと、

  1. 学生時代のアルバイトでの経験
  2. イギリス人社長との名刺交換が斬新だった

ことから、日本独自のこのクソマナーが、コミュニケーションの障害の一つになっている気がするからです。

 

 

結論から言う。初対面での挨拶の最善手は握手である。

学生時代、私はスイミングスクールのインストラクターのアルバイトをしていました。ブーメランパンツで。

当時は、30代前半の奥様方によくチ○コを弄られてましたが、今思えばとんでもない事ですね(笑)

あ、これ、本題と無関係です。

 

さて、インストラクターは、レッスンが始まる前に、諸連絡の確認などをする為に、プールサイドで円陣を作ってミーティングをします。今でいうとブリーフィングってやつですね。

その日は、新しいアルバイトが入ってくるということで、新人紹介の時間となりました。

 

皆さんのご想像のとおり、

「○○です。よろしくお願いします」

 → 拍手。の繰り返し。

面白くも何ともない感じです。一切相手の印象に残らないから、言葉を発するだけ無駄ですよね。

 

そこで僕は、当時みていたアメリカドラマの真似をして、突然一歩相手に歩みより、「やあ、○○だよ。ようこそ我がチームへ!何かわからない事があったら、こいつとこいつに聞いてくれ!」ってやってやりましたよ。

 

シーーーンですね。やっちゃった空気満載。

なんせ、ただのいちアルバイトですからね。

 

でも、いよいよ大学を卒業し、そのアルバイトを辞める時になって、その時の新人さんに、「握手して、ようこそといってもらえて凄く安心した。あれで緊張がほぐれたし、新人として品定め?されてるのか気にしなくていいんだと思った。」と言われました。

 

イギリス人社長との斬新な名刺交換

次のエピソードは、出張でイギリスの会社に行き、そこの社長さんとミーティングをする事になった時の話です。

もちろん、英語が得意というわけではないので、僕は、緊張でガチガチでした。

 

その時の名刺交換は、衝撃的でした。

まず社長室に入ると、「ようこそ、イギリスへ!」と握手。

「昨晩はよく眠れたかい?ロンドン観光をする予定はある?もうすぐ夏休みだけど、どこか旅行に行く予定はあるの?いつまでこっちにいるんだ?」と、質問攻めです。

 

こっちも、必死に英語で回答していたので名刺交換をすることをうっかり忘れてしまいました。

 

次の瞬間、彼は社長椅子にどかっと座り、われわれに名刺を机の上を滑らせて渡してきました!

 

でも、彼の印象は悪いでしょうか?

いえ。全く悪くありません。

 

 

得点を取りに行くのか、失点をしないように守るのか

初対面の相手の印象は3秒で決まると言われます。

名刺交換のお作法という無難な「型」を披露し、失点をしないように守るのか?

それとも、相手への敬意を欠かない程度に、「型破り」な方法で、印象に残る!という得点を取りに行くのか?

3秒しかありません。

 

「型」を守ろうとして、あたふたしてしまいオドオド自信のない印象を与えてしまってませんか?

であれば、せめて、社内の人には握手を。

社外の人には、ゆっくりとしたスピードで自信たっぷりの名刺交換(できれば、○○社の営業課長の△△さん。という情報だけでなく、相手を知るための質問をする)をしてみませんか?

 

 

インパクト重視ならば、目立ってしまう名刺入れを使うという手もありますね。

 

 

 ブランド物を使っていると、たまに同じブランドの名刺入れを使っている人と、○○お好きなんですか?っていう会話をするきっかけにもなりますね。