Focus notes

幸せに生きるためには、戦略的コミュニケーション技術が必要なのです。

将来への投資という詐欺

やりがい搾取以上オレオレ詐欺未満

良く自己啓発系の書籍や、セミナー、情報商材販売の現場において、高額商品を購入させるために、「将来への投資」という売りあおりがされる。

 

この「音声講座」は、今キャンペーン中に買えば、39800円ですが、3日後には、59800円になります!

今、「この話」を聞くだけで、あなたの未来は薔薇色、お金持ちになれる!成功者になれる!

まだ多くの人が気付いていないヒントがここに!

これは、この講座を受講したOBの方々からの感謝のお手紙の一部です!

 

みたいな?

 

本気でくだらないと思うのだが、それでも一定数騙されて高額商品(ほぼ効果なし。なぜなら、単なる深イイ話なだけだから。)を買う人たちがいるのだろう。

 

私も今までいくつかの自己啓発的なコーチング、キャリア診断などなどの商品に騙されて来た口である。体系的に学んでいる方には申し訳ないが、騙された側が騙す側に回る為のトレーニングでしかないという結論に至った。

 

なぜなら、人生の真実は諸行無常であり、唯一確実に存在するのは、現在だけだからである。

本当に効果があるなら「投機」を求める必要はない

ここで言う”投機”とは、さほど深い意味を込めたものではない。単に短期的な価格変動の目論見から、利ざやを得ようとする行為という意味で使っている。

 

考えてみて欲しい。その情報商材自己啓発セミナー、書籍、コーチングが本当に効果があるのであれば、なぜ「今」なら「いくら」とその場での決裁を求めるのであろう?

 

つまり、”短期決裁”を前提とした行為だからである。

 

語ろうとしている「イイ話」の価値は、聞いたその時は価値があるが、後々価値がなくなっていくものだということが、わかっているからである。

もし、本当に効果があるのであれば、◯年後の資産の10%をお支払下さい。の方が、イイはずで、

「出世払い」が最も効果的ななずだ。つまり、「成功してから、お支払い下さい」じゃダメな理由は、本当は効果なんてないからなのだ。

 

しかしながら、販売元が「短期間で収益をあげる」ことを前提としていないサービスであれば、似たような事業でも、この括りにいれては申し訳ないようなサービスもある。 

例えば、パニック障害の方むけのカウンセリングサービスや、家事・育児相談などである。

これは、販売者から購入者へ即時の価値移転が行われ、双方にメリットがある。

 価値交換のタイミングは不平等ではないか?

この二者の違いは何かというと、価値交換のタイミングである。そもそも、投資とは、将来的に資本を増加させるために、現在の資本を投じる活動を指すので、「将来への」投資という言葉が既に詐欺的なのだが、販売者が求める価値交換のタイミングが現在で、購入者がその価値を手にするのは、不確定な「未来」であるのであれば、コントロールできないリスクをすべて購入者が負担していることになる。

十分な説明もなく、一方的にリスクを背負わされる取引は、詐欺であると考えるべきでは無いだろうか?