Focus notes

幸せに生きるためには、戦略的コミュニケーション技術が必要なのです。

監査版、人を動かす

出来ないことにフォーカスしても仕方ない。出来ることに集中するのだ!

私は内部監査という仕事をベンチャー企業でしています。それなりに広く浅く法令、業務を理解しているので、まあ、色々とあれだなぁと感じるわけです。

内部監査人は、作れない

例えば、規程がない時、ある程度の運用ルールは決まってたりするので、それを文書化すれば良いだけのケースがあるとします。

ところがどっこい、自分だったら30分もあればインタビューをして規程を作成出来るのだけれども、内部監査人は、規程を作成する事が出来ないのです。

だから、実際にその規程を運用する部門から一人出して貰い、助言しながら規程を作成しなければならないのです。

これが実にまどろっこしい。

あー、こんなに時間かけなくても…とか思っちゃう。でも、仕方がないのです。

最大の問題は「何もない」…

まあ、上記のケースはまだよいほうで、何もないというケースがあります。何もない。とは、運用ルールもない。むしろ、そんなことやんなきゃなんないの?状態ということです。

 教育はできます。作成や決定は出来ません。実にまどろっこしい。

「そんなんじゃスピード出ないんだよね~」とか行ってくる部長に、

「では、具体的にその承認を日々行うことで、どれくらいの機会損失になるのか教えて貰いますか?」

とか、やるわけです。

人が動かなければ成果は出ない

しかしながら、人を動かしてなんぼの世界なのです。自らは作れないので。

なので、監査版「人を動かす」は忍耐との戦いです。しかし、これにもちょっとだけコツがあって、そのコツを掴むと、割と人が動いてくれます。

 人を動かすコツ

1.担当にする

会社では、基本的に皆自分の仕事を持ちたがらないものです。特に規程作成みたいな日の当たらない仕事は、嫌がります。だから、担当を明確に決めないと、一歩も前に進みません。

特に、担当=部長とか、課長というのは、進まない典型です。

2.成果をあげさせる

さあ、いよいよ嫌々担当が決まったら、即動かしましょう。はじめの一歩は、ほとんど自分が作業してもかまいません。

ただし、上司への報告は担当にしてもらって下さい。出来れば、報告の仕方も整理してレクチャーする。

成果と成果を報告する機会を作ってあげて下さい。

3.上司に誉めさせる

その裏で先回りで、担当の上司に根回しをしましょう。報告がくるので、絶対誉めろと。

まあ、その上司自体よくわかってないので、担当のことをほめちぎっておけば、十分かもしれません。

4.ヒーローにする

ここでヒーローにするのは、担当だけではありません。上司と担当です。

その上の上司に根回しし、○○君の的確な人生で作業がかなり進んだと聞いている。

って言わせて下さい。

 

監査人は直接作業を表立って出来ませんが、社長から平社員まで、すべての階層と密にコミュニケーションが取れる唯一のポジションなんですね。

なので、出来ないことを嘆くより、立ち回りで人を動かすしかないのです。

時には、上記の例のように、人の承認欲求を利用したり、政治的な動きをしなければならない時もあります。

ただ、べき論だけでは人は動きませんし、当事者として引きずり込まなければ、当事者意識は、勝手には産まれないものなのです。

大企業では、「改善勧告になりますよ」と脅すだけですみますが、ベンチャーはそもそも

人不足なので、のせるしかないんですね。

さあ、今日も誰かを引きずり込むぞ!