本気を出すということ
俺、今日から本気をだす!
漫画だと、ここで背景に炎がどばーっと燃え盛る。このイメージにやられちゃうんだよね。
リアルな「俺、今日から本気出す!」は、どちらかというと、スナイパーがスコープを的に定めるイメージ。
絶対に達成するぞと思った事にフォーカスを合わせ、1発で仕留めるイメージだ。
もちろん、簡単な相手なら、1発の弾丸で終了。ハッピーエンドだろう。
しかし、君が立ち向かおうとしている相手は、そんなに簡単な敵じゃないはず。
上手くいかない理由は単純じゃない
あれとこれとそれを揃えれば、達成出来る。それが推測出来ていながらも、達成出来ていない。これがなぜ起きるかというと、無意識にしてしまってる行動が達成に向かっていないからだ。
前の記事でも書いたが、人間の行動のほとんどが無意識に行われる。
例えば、水泳。泳げる人からしてみれば、泳げない人がなぜ泳げないのか、理解が難しい。クロールを泳ごうにも、緊張で全身に力が入り、カチンコチンでもがきまくる。
力を抜いて~と言ったところで、泳げない人は力を抜くってどういう事かわからない。
じゃあ、どうするか。
慌てなくても怖くない事を無意識に刷り込むのだ。
初めの一歩は目を開ける事から
まずはゴーグルをはめて、水に顔をつけて、目を開ける練習だ。
目を開けても大丈夫と思えたら、次は頭までしゃがんでつける練習。
その次は、連続でしゃがむ。
その次は歩きながらしゃがむ。
その次は歩きながら、連続でしゃがむ。
ここまで準備して、ようやく水に浸かっていても、力が入らない状態になる。
次は、浮く練習
その次は浮く練習だが、最初からけのびなんてしなくていい。
浮いても胸に膝をくっつけるように丸まれば、立てる体勢になることを無意識に染み込ませるんだ。
こーやれば立てる!というのが自然に出来るようになったら、けのびだ。
けのびが出来たら、死んだふり。それができたらビート板に手をのせてばた足。
いよいよ手を回す。
最大の難関。息継ぎ。
ここで、最大の難関が訪れる。息継ぎだ。
実は息継ぎは、体の中心を軸に120°ほど体を回転させないとうまくいかない。
しかし、目の前にプールの底がある体勢しか経験したことがない人に取って、仰向けになる可能性がある体勢なんて、恐ろしくてとれないのだ。
だからここでもう一度、地味な練習が始まる。
仰向けに浮く練習だ。
仰向けに浮くと、顔に水がかかった時に、鼻から水を吸い込んで痛くなる時がある気がしてしまう。
泳げるひとは、鼻からゆっくり息を吐けば、水は入ってこないことがわかるが、泳げないひとは、それがわからない。
だから、無意識で鼻から息が吐けるまで繰り返し練習だ。
たくさんの無意識が集まって泳げるようになる
このように、泳ぐという一つの事をとってみても、たくさんの無意識を身につけないと、上手くいかないことがわかるだろう。
本当の本気のひとは、ひとつひとつの練習を無意識に出来るようになるまで、集中してひとつひとつクリアしていくのだ。
さあ、あなたは何を達成しようとしている?
無意識にクリアしなければならないことにどんな事があるか?
仮説を立て繰り返し練習し、ひとつひとつクリアしていくしかない。
スポーツには方法論が確立されているが、ビジネスや人間関係みたいなものには、方法論が確立されていない。
であれば、近道はないから、これかな?と思う事を手が届く範囲で繰り返すしかない。
一か八かでムチャクチャやると溺れるから、少しずつ、無理をしていくしかない。
そして、達成するまで繰り返せたら、本気だった。ということになるのだ。
頑張ろう!僕も道半ばだ。