本気を出すということ
組織で働く人々には、いくつかの動機のパターンがあるが、それぞれの動機の人達が、それぞれの目的を達成するために働いている。
そして、その中には「本気」な人と、「なんとなく」の人がいる。
動機のパターン
一つ目は、Win-Winタイプ。
これは、組織の目標と自分の目標を一致させることが出来ていて、自分が成果をだせば、組織も成果を出せて、評価も上がる。もちろん、この評価は、報酬だけではなく、チームが盛り上がるとか、頼られる。みたいなものも含まれるタイプだ。
二つ目は、Win-Win-Winタイプ。
このタイプはもう少し視座が高く、視野も広い。自分達の組織だけでなく、取引先や顧客が助かる。成功する。まで動機になる人達だ。
色んな自己啓発書にも、こういう考え方をしようとは書いてあるものの、リアルに視野をそこまで持てる人というのは、まれではある。
自分の評価にはつながらないけれど、お客さんにとって、こうやった方が便利じゃないか?と考えて、直接的な収益に結びつかないけど改善に取り組んだりするようなタイプだ。
三つ目は、無気力タイプ。
月~金は、給料を貰うために必要最低限のタスクをこなし、無駄な残業はしない!(生活の為に残業することはある)
会議でも極力目立たないように発言を控え、出来るだけタスクを背負わないように努力するようなタイプだ。
ここまでは、いい。しかし、これ以降のタイプは厄介だ。
厄介の一つ目は、承認欲求解消タイプ。
特別扱いされることだけを求めるタイプだ。部下や同僚には、ルール遵守を求めるものの、自分だけは特別扱いされることを好み、ちょっと昔だと、セクハラ、パワハラをするようなタイプ。
特別扱いされたいが為、成果をそこそこあげてたりして、中間管理職になってる人も多い。
厄介の二つ目は、Win-Loseタイプ。
顧客も、同僚も、株主も自分の立場や処遇を守るためには、利用できるときは利用し、踏み台にするときは踏み台にする。
承認欲求解消タイプとにているけれど、このタイプは、あえて敵を潰したり、情報共有を避けたりする。
○○さんが一番詳しい。を必死に作ろうとする点が、承認欲求解消タイプと異なる点だ。
ほとんどの人は「なんとなく」だ
残念ながら、会社員の多くは、本気では働いていない。もちろん、創業者は本気だが、取締役とか監査役みたいな立場の人でも、「本気」で働いているひとは、ごく少数なのである。
まあ、これはわからなくもない。なぜなら、人生=仕事なんて人はそうそういないからだ。
本気の厄介タイプ達
さらに、組織で「本気」な人には、実は厄介2タイプが結構な割合で含まれている。
- あえて面倒な仕事を引き受ける
- 情報を回さない
- 委託先納品物を勝手に不要と処理して、処分する。
- 責任を避けるが「担当」「チェッカー」の役割を進んで引き受ける。
こういう人には要注意だ。本気な厄介タイプは、バレなければどんな卑怯な手口でも、躊躇なく実行する。組織に明らかに損が降りかかるとわかっていても、自分の責任にかならないなら、平気だ。
どう対処するべきか
組織では基本的には、Win-WinタイプやWin-Win-Winタイプだけが働いて欲しいものだと思うが、現実的ではない。
そこで、本気な厄介タイプへの対処法が必要だ。
経営サイドは簡単だ。
従業員へのヒアリングを丁寧に行えば、現場では多くの人が厄介タイプを把握している。
単独担当業務を与え、実力を計ったりしたらいい。
困るのは現場サイドだ。
出来る対処法は、あえて独り行動をさせないか、褒め殺しだ。
戦ってはいけない。丁寧に記録を残せば、厄介タイプは自滅する事が多いからだ。
百戦錬磨の厄介タイプもいるので、丁寧に証拠を集めておく必要がある。