実効性とは何か
よく、実効性のある内部監査をしろと言われるのだが、では、内部監査の実効性とは何か?自分なりの定義を言える人は少ない。
言われれば、誰でもわかる定義
内部監査の実効性とは、ある程度の範囲を対象として監査が行われ、改善勧告または改善指摘があり、改善計画の提出を求め、改善状況をフォローアップしていることだ。
言われれば、確かに。と思うだろうし、定義もシンプルだ。
しかし、実はちょっとややこしいことがある。それは、当局毎に、採用している監査の基準に若干の差があることだ。
経産省管轄下の企業には、経産省が推奨する監査の基準が、求められ、金融庁管轄下の企業には、金融庁が推奨する監査の基準が求められる。
ま、わかる。しかし、正直糞だなと思う。たぶんこれって、陰謀論ではないけれど、裏に政治的な理由があると思えてしかたがない。
なぜ、その基準を採用するのかについての意志決定プロセスが限りなく不透明だからだ。
信念を持ってぶつかるのだ
俺の会社じゃないから思えるのかもしれないが、監査人は信念を持って当局に対峙するしかない。
彼らは国家公務員である以上、上の意向にコントロールされる。個人の誠実性や倫理観など無いのだ。
優秀な人間が、政治的な理由に翻弄され、エセ論理で武装していくなんて、本当に勿体ないが、これが日本ってやつだ。